THE FUTUREHEADS 2011 UK超マイナー夏フェス巡り(番外編)

 
 
 
  
AVI BUFFALO at SCALA LONDON 12/JULY/2011(TUE)    

アヴィ・バッファロー(AVI BUFFALO)はイギリスではなく、アメリカはカリフォルニアのバンド。
昨年SUB POPレーベルからセルフ・タイトルの1STアルバムをリリースしたばかり。18歳の時にこのアルバムを作ったという話題性も手伝って、ちょうど前回のイギリス旅行の最中にあちこちのレコード店で盛り上がっていました。
それでちょっとだけ試聴した時は「フォーキーなLo-Fi??」ぐらいの印象しかありませんでしたが、今回ちょうど彼らのツアーと時期が重なり、ならばどんなバンドかちょっと観てみましょうと出かけました。

このライブ、急遽会場が変更になったのですが、ロンドンのチケット屋で受け取ったチケットはまだ旧会場のまま。このままのチケットで良いとは思うけど念のため店員に訊くと、「あっ!そうなのよ!会場が違うの!気付いてくれてありがとうねっ!」と感謝されました(苦笑)でも変更を知らなかったら当日アタフタになってたよね。

で、新しい会場「スカラ(SCALA)」はキングス・クロス駅(KING'S CROSS)駅近くにある、これまた昨年のイギリス旅行中にザ・フューチャーヘッズのライブで訪れたところですが、戦前の映画館を改築した雰囲気のいいクラブです。
そこに8時頃に到着した時は最初のサポート・バンドが始まっていました。これは名前も知らないし、印象もあまり残ってません。

しかし2番目のサポートは楽しみにしていたアドミラル・ファロー(ADMIRAL FALLOW)です。
というのも、彼らは昨年フューチャーヘッズのグラスゴーでのライブでサポートを務めていて、その時に聴いた硬質でメランコリックなフォーク・サウンドがとても良かったのです。
当時はほとんど無名なバンドでしたが、最近ではいくつかの有名バンドのツアー・サポートを務め、そしてリイッシューされた1STアルバムも再評価されているようで、そんな彼らの成長を観たかったのです。

するとまずはボーカルのルイスのヒゲの成長にビックリ(笑)前は崩れ気味のヴィンセント・ギャロ風だったのが、「MY LEFT FOOT」のダニエル・デイ・ルイスのごとくモジャモジャに。


ADMIRAL FALLOW

音は変わらず良質なフォーク。このバンドは第二次世界大戦をテーマにしているようで(まぁバンド名も「ファロー将軍」ですから)フルートやクラリネットがノスタルジックな雰囲気を出しつつ、同じグラスゴーのARAB STRAPやMOGWAIも彷彿とさせるような緊張感のある音。そして前はフォーク・ギターのみだったのが、半分程の曲ではエレギに持ちかえて、ハードなロックっぽさも出てきていました。
うん、良いバンドですよ。TURIN BRAKESみたいに渋めなイギリスものが好きな方にはお勧めです。

そしてメインのAVI BUFFALOが登場。
いや〜まさかこんなコテコテなアメリカ西海岸なフォーク・ロックだとは思わなかった!と言っても、カリフォルニアの爽やかさはかけらもないけどね(笑)

ボーカル&ギターのアヴィ君はオタク系なルックスで、ギターを弾きだすと止まらないようなヤツ。で、好き勝手に突っ走る彼のサウンドを他のメンバーがまったりとサポートしてるような感じかな。
ドラムのおネエちゃんなんて曲間で椅子の上にあぐらをかいて足の裏をポリポリ掻いていたりするし。自然体というか、緊張感がないというか(苦笑)

でも一度聴いたら覚えてしまうようなキャッチーなメロディーが良い感じです。


AVI BUFFALO

で、このバンドは音だけじゃなくて、そのアヴィ君のキャラが面白いんですよ〜。
たぶん20歳ぐらいのはずだけど、とにかく子供のように落ち着きが無いのです(笑)

MCなんて、「あのね!あのね!今日、○○君がさぁ〜」なんて、まるで学校から帰ってきた小学生がお母さんの後を追い回して喋っているみたい(苦笑)

そして自分で勝手に曲目を変えてしまうのか、彼のソロの曲が終わったのでメンバー達がステージに戻ってきたのに、彼らには目もくれず1人でまた次の曲を始めちゃうもんだから、メンバーは「なんだ、まだやるのか(苦笑)」と引っ込んでいきました(共演するつもりで出てきたADMIRAL FALLOWのフルートの女性もメンバーに押し戻されて笑っていました。)

そしてライブが終わると、今度はステージからそのまま物販コーナーに走っていき、大騒ぎで売り子をやっていました。
当然、皆さんに話しかけられたりサインを求められたりする訳ですが、女性がアルバム・ジャケットにサインをお願いしたら、いきなりチ○コを書いてました(笑)ほんとにやるコトが小学生です。
で、彼らのTシャツがすっごいヘンなイラストで面白かったので、買おうと彼に声をかけると
「どれ?どれ?このTシャツ?Sサイズでいいの?これのSサイズ、どこ、どこ??(と段ボールの中を引っ掻き回し)え?この見本が最後?これしかないんだって!これでいい?いい?」
も〜っ、落ち着きが無いなぁ(苦笑)
で、「ライブ、良かったよ」と手を出したら「わぁ!ありがとうね!来てくれて感謝だよ!」と両手でブンブンと握り返してくれました。

アヴィ・バッファローは音楽も良いけど、彼のキャラも要注目ですね〜。