THE FUTUREHEADS 2011 UK超マイナー夏フェス巡り(番外編)

 
 
 
  
イギリスこぼれ話 2011 夏    
●スコティッシュ・ボーター地方●

ザ・フューチャーヘッズが出演するフェスティバルを見るために初めて訪れたスコティッシュ・ボーダー地方(SCOTTISH BORDER)。名前も知らなかった地域ですが、せっかくの機会ですのでフェスの翌日にレンタカーでぶらりと観光してきました。


こんな廃墟がポツンと・・・

「スコットランド国境」という名前の通り、イングランド地方との境界の東側の地域で、ちょうどフューチャーヘッズのいるニューカッスルとエジンバラの中間あたりになります。

なだらかな緑の丘陵が続く中に小さな村々が点在するこのあたりは、ネス湖がある有名なスコットランド北部ハイランド地方みたいな観光地でもなく、イングランドとの度重なる戦争でほとんどの遺跡が破壊された廃墟(RUIN)となってしまっています。
でもそれはそれで廃墟好きにとってはたまらない魅力ですし、そして「何も無い」ということが荒涼としたこの地域の美しさを際立たせているようでした(ちなみにこのあたりでもハリー・ポッターの映画のロケが行われたそうです。)


でもそんな地方でも、がんばって観光客を集めようと(失礼)近くのお城で「ハイランド・ゲームズ」が行われていました。

「HIGHLAND'S GAMES」とはスコットランドの伝統的な競技や芸能を一同に集めて行う大会だそうで、バクパイプの演奏隊から、可愛いキルトのスカート姿の女の子たちのハイランド・ダンス、マッチョなオッちゃん達がキルトのスカート姿で砲丸や丸太を投げ合うゲームなどなど、スコットランドな世界を満喫できました。


バグパイプ隊の方々

とはいえ、これはやっぱり基本的にはハイランド地方の文化。ここ、ロウランド地方の文化ではありません。
宿泊したB&Bのオーナーさんが教えてくれた話ですが、スコットランドの著名な小説家ウォルター・スコットはこの地域の出身ですが、彼がハイランド地方への憧れが強かったため、皮肉にも彼が紹介したハイランド地方がそのままスコットランド全体のイメージになってしまったのだとか。

そんなとっても地味なスコットランドの地方ではありますが(苦笑)田舎の旅はそれはそれで楽しいもんです。機会があれば、ぜひ訪れてみてください。


ハイランド・ダンスの女の子たち。可愛いですねぇ。
でも向こうにいるマッチョなオッちゃんは当然スカートの下に何もつけてないんだよな?と下衆なことも考えてみる。

そしてこの地域を訪れる時には、今回宿泊した「Huntlywood Granary」をお勧めします。

B&B(BED & BREAKFAST)はイギリス版の民宿で、ここはスコティッシュ・ボーダーの小さな村GORDONとEARLSTONを結ぶ田舎道の途中にあり、オーナーさんが住むお宅の2、3部屋にお客さんを泊めているような小さなB&Bです。

なんて聞くと、田舎風のお宅かと思われそうですが、実はこれがめちゃめちゃスタイリッシュなB&B(笑)シンプルなカントリー調の中にアンティーク家具が置かれ、まるでテレンス・コンランのインテリア・ブックから出てきたみたいにお洒落!その上、清潔で落ち着いた雰囲気でした。

そしてなによりオーナーさんがとてもフレンドリー。あまり田舎の人っぽくない雰囲気のオーナーさんで、彼が料理してくれた山のようなスコティッシュ・ブレックファストをキッチンで食べながら、この地域の観光スポット(無論、さきほどのハイランズ・ゲームも彼が教えてくれました)、そしてスコットランドの話からフューチャーヘッズやリバティーンズみたいなロックな話、日本の震災や原発まで1時間ぐらい色んなお話をしてくれました。

とっても良いB&Bですが、なにしろ車がなければ無理ですし、コンビニどころか周りにはな〜んにもありません。そして素朴な田舎のB&Bが好きな方には期待外れかも・・・でもこの地域でホテルを探すことがあればぜひ候補に入れてみてください。


この地域の有名なRUIN、MELROSE ABBEY。いい寂れ具合の教会でした。

●イギリスお勧めのお店●

今回のイギリス旅行で見つけたお勧めのお店を紹介します。
「こんなトコ、もう知ってるよ」なんて有名店だったらゴメンなさい(汗)イギリス旅行の時のご参考になれば良いのですが。

●海辺の街でフィッシュ&チップス●
と、言いながら、最初からお店紹介じゃなくてすいません(苦笑)
イギリスの名物料理といえば「フィッシュ&チップス(FISH & CHIPS)」。白身魚のフライとフライド・ポテトの料理ですが、実際にイギリスで食べた方はだいたい「まずい!!」「あんなモンが名物なんだから、やっぱりイギリスの料理はマズイんだ!」なんて感想でしょう?私自身も「フィッシュ」は泥臭くてとても食べられたモンじゃないと思っていました。
しかし今回、サウスポートという海辺の街を訪れたのでこの料理に再チャレンジしてみました。
「FISH &CHIPS」と大きな看板を掲げた裏通りの大衆食堂。昼食には中途半端な時間だったとはいえ客もおらず、ウエイトレスは無愛想。「失敗したか・・・」とちょっと後悔しそうになったところで出てきたお馴染みの魚とジャガイモの揚げ物。ところがっ!パクっと一口食べるとこれがウマイっ!フィッシュに臭みが全然なく、衣もサクッとしてる〜!!
やっぱり海辺の街だと魚が新鮮なのかなぁ。その後に出掛けたラティテュード・フェスティバルでも屋台のフィッシュ&チップスがすごくおいしかったです。ここも近くにグレート・ヤーマスという有名な漁港があるので魚が新鮮だったのかも。そういえば、同じ港町のカーディフで食べた時もまあまあおいしかったかなぁ〜。
というコトで、イギリス名物フィッシュ&チップスは海近くの街を訪れた時にぜひお試しください(苦笑)

●HUMMUS BROS●
「フムス(HUMMUS)」は、すりつぶしたひよこ豆をオリーブオイルやガーリックと一緒に練ってペースト状にした中東の料理。そしてロンドンにある「HUMMUS BROS」はこの中東料理をカジュアルな雰囲気で食べられるお店です。


食べかけですみません。お皿のふちに盛られているのがフムス

相席のテーブルとカウンターしかないカフェみたいな小さなお店で、マッシュルームやお肉などの煮こみ料理を選ぶとフムスと全粒粉のピタ・ブレッド(ナンを小さくしたような中東のパン)がついてきます。
煮込み料理をピタに包んだり、フムスを付けて食べるとおいし〜!ガーリックが控えめでクセがないので日本人の口にも合います。そして中東風に食べるならホットのミント・ティーを注文しましょう。
曜日や時間で値段が違うみたいですが、平日のランチ・タイムならスモール・サイズで4ポンド前後(500円程度)と手頃な値段です。
元々イギリスではケバブなど中東料理はポピュラーで、最近ではファラフェル(FALAFEL)というヒヨコ豆の揚げ団子などもスーパーの総菜やマーケットの屋台で見かけるようになりました。
色んな国の料理を柔軟に受け入れちゃうのがイギリスの良いところですから、「イギリスで中東料理?」なんて言わずに、ロンドンの中心地で昼食に迷ったらぜひお試しを。
アドレス:88 Wardour Street, London W1F 0TH
ロンドン中心地のオックスフォード・ストリートからワーダー・ストリートに入ってしばらく歩いた左側にあります。ロンドン市内に他に2店舗あります。

●PORTBELLO GOLD●
ロンドンの有名なポートベロー・マーケット(Portbello Market)があるノッティング・ヒル(Notting Hill)ですが、地下鉄ノッティング・ヒル・ゲ−ト駅からマーケットに行く間で食事をするところが意外とありません。
お昼にお腹を空かせながらマーケットに向かっていたところ、路上のテーブルでおじさんがあまりにウマそうにムール貝をパクついていたので、ついフラフラと入ってしまったのがこのパブ。
おじさんと同じムール貝を注文したところ、これがおいしかった〜!
ちょっと小粒なムール貝(MUSSELS)を白ワインとセロリで蒸して生クリームをかけたシンプルな料理でとてもおいしい!!一緒についてくるパンもおいしくて、スモール・サイズのボールでお腹いっぱいになりました。
お値段も確か3ポンド50ペンス(500円程度)ぐらいでお値打ちでした。でも炭酸水を頼んだら2ポンド50ペンス(400円近く)で料理と変わらない値段でしたが(苦笑)(パブなので飲み物が高くなるのかな。)
でも困ったことにサービスが悪い(苦笑)若い男性店員は親切でフレンドリーなんだけど、他の店員はとことん無愛想。テーブルで待っていても注文は取りにきてくれないし・・・。注文から支払いまで自分でカウンターに行きましょう。
そんなお店ですが、料理はおいしいのでノッティング・ヒルでお昼が食べたくなったらお勧めです。
アドレス:95-97 Portobello Road,Notting Hill,London
ノッティング・ヒル・ゲート駅からポートベロー・ロードをマーケットに向かって歩くと左側にあるパブです。

●HIGHLAND SHOP●
そのパブのすぐ近くにあるウール製品のお店です。
店先から見えた可愛いマフラーにつられて入ると、小物からコートまでウール製品がいっぱい。
日本でも有名なハリス・ツイード(HARRIS TWEED)のジャケットや、セレクト・ショップで売られているカリバーン(CALIBURN)のコート、色合いが可愛いロバート・マッキー(ROBERT MACKIE)のマフラーや手袋など、質の良いイギリスのウール製品が(円高も手伝って)日本の半値程度で売られていました。
実は最初にこのお店をみかけた時は「ウールの本場スコットランドに行くから、なにもロンドンで買わなくても(苦笑)」と思いましたが、エジンバラのハイ・ストリートに並ぶお店より、ここの商品の方が質が良くて安かったです・・・(とはいえ、エジンバラも探せば良いお店はたくさんあるはずですが。)
イギリスのウール製品は日本で買うとバカみたいに高くなりますので、興味のある方はぜひのぞいてみてくださいね・・・でも7月の旅行なのにウール製品ばかり買ってしまいちょっと悲しかった(苦笑)
アドレス:59A Portobello Road, London
上で紹介したパブの何件か隣りになります。大英博物館近くにも店舗がありますが、たぶんこっちの方が日本人好み。ちなみにこのお店の隣も渋いメンズのショップでしたので、そちらものぞいてみて。

●NESS (ネス)●
ウール製品ではあまり良いものが見つけられなかったスコットランドのエジンバラですが、この新しくてカワイイ洋服ブランドを見つけました。


NESSのオフィシャル・サイトより借用。
こんな感じのチェックの小物がいっぱい。

色あざやかなブルーやピンク、パープルを基調にしたタータン・チェックが使われていて、洋服はさすがにこの年齢では着られないカワイさなので(苦笑)バッグなどの小物を買ってしまいました。
そんなに高品質ではないけど、手頃なプライスで、しかもこんなに色がきれいなタータン・チェックなんて日本ではなかなかお目にかかれないですから。
まだお店はスコットランドに数店しかないようですが、気になる方はぜひチェックしてください。
アドレス:367 High Street, Royal Mile, Edinburgh
エジンバラ城前のハイ・ストリート、ロイヤル・マイルに2店舗あります。