「アラビアのロレンス」を巡る旅 in UK/2006年2月

EDITORS live 22/FEB/06 LONDON ASTORIA

「カラフルなジョイ・ディビジョン」とか「ビーチサイドのザ・キュアー」なんて表現されたニュー・バンド、エディターズ(EDITORS)
80年代ニューウェーブ・リバイバルも彼らがとどめを刺した、という感じ?

彼等のロンドンでのライブは早々に売り切れていて、どこか他の街で、と思って調べると、なんとツアーの全日程がすでにソールド・アウトしていました。
「エディターズってそんなに人気があるの!?」
確かにイギリスではそれなりに盛り上がっていますが、雑誌でそれほど大きくフューチャーされることもないのでそこまで人気があるとは思ってもいませんでした。しかも5月のツアーもすでにソールド・アウトになっていました。

「そんなにライブがすごいの?こりゃなにがなんでも見なきゃ!」
でもロンドンのチケットがゲットできて(エルボーのページ参照)無事見ることができました。

で、ライブ当日。 この日もNMEが主催で、他にもいくつかバンドが出演しました。その中で一番見たかったのが、ブレークス(BRAKES)です。

ブリティッシュ・シー・パワーズとエレクトリック・ソフト・パレードのメンバーの別ユニットで、彼らのアルバムを聴いたら、アコースティックなんだけど、なんというのか趣味丸出しというかやりたい放題というか。なにしろ16曲も収録されているのに30分ちょっとしかない!30秒くらいの一発芸のような曲がいっぱい。バカバカしいけど楽しくてポップなのです。

で、ライブはというと、まずルックスは最悪(笑)なにしろボーカルはチビで短足で六頭身でハゲ(あれ?ロレンスと違わない?でも欠点も愛嬌なのは3つまでかな(笑))
でもライブは意外にロックです。かなりパワフルで、そしてやっぱりやりたい放題。10秒や20秒の曲に場内大爆笑でした。良いバンドでしたよ〜。


他にはHowling Bellsという女性ボーカルのバンドが出ました。このバンドや前日のThe Duke Spiritは、80年代によくいた「ゴシック」ほど重くないけどちょっとダークな女性ボーカルのバンドって感じ。これがブームなのか?私はこの手はどうしても苦手で、寝てしまいました。

そしてエディターズ。

なぜかステージが妙にガランと空いていて変な感じ。普通はもっとステージをコンパクトにセットするのに、エディターズはドラムを一番奥に置いていて、ボーカルのマイクとの間の空間が異常に空いていたんです。う〜ん??
そうしたら・・・ライブが始まるとボーカルが動き回る!動き回る!ギターを弾きながら、そのガランとした空間を所狭しと走る!跳ねる!うええ〜っ!?あの耽美な音楽でコレかよ!?
ルックスはまるでオーディナリー・ボーイスみたいだし。わ〜意外だぁ。


でも、ボーカルのロックっぽさと対照的に、ギタリストは淡々としていて、なんていうのかな、まさしく「この音のバンドにこのギタリスト」という雰囲気がある。ちいさなバーナード・バトラー?
だからこの二人の対照っぷりが実はエディターズの魅力の秘密なのかも。ただの80年リバイバルに陥らず、今のロックっぽさを兼ね備えているのかな。ライブもアルバムの繊細さは失わずに、でもノリノリ(死語?)カッコいいなぁ〜。
今、昇り調子である勢いがバンドにあって「これは速攻ソールド・アウトになる訳だ」と納得しました。


なので、5月の来日公演は共演のウィー・アー・サイエンティストばかり注目が集まりそうですが、イギリス好きな方はぜひともエディターズに期待してね!